2015年4月23日木曜日

人類あるある

東京美術館の企画展 「大英博物館―100のモノが語る世界の歴史」へ行ってきました。


1万年前の人も、今の私たちも繰り返しやっている同じようなことがあって、

その普遍的なこと、彼らとのつながりに気づいて、嬉しい気持ちになりました。



彼らは生きるためだけに生きていたんじゃない、ということです。

衣食住以外の、必要のないことに時間を費やしていたんです。




1万年前の人々は、「マンモスの形に彫ったトナカイの角」、を持っていました。




狩猟生活をしていた私たちには、尖らせた石しか必要なかったはずです。

生きるための道具に、決して必要のない手間のかかる装飾を施していたのです。

それを作るって、それを所有するって、どんな気持ちだったのでしょうか?



1万年前を生きる彼らにとって、

マンモスは強く美しく、ぞくぞくするほど魅力的だったのかもしれません。



今を生きる私たちが、

大切な人やペットの写真を、いつも持ち歩くスマホの待ち受けにしていたり、

自分が持つ雑貨や時計、アクセサリーを好きなモチーフやデザインにしたり、

そんな行為ととてもよく似ていると感じました。




今、ここにはないモノのことを想って、

それを作ったり、持つことは人類がはるか昔からやってきたことのようです。




お気に入りのモノを持つって、ワクワクしますよね。

思わず欲しくなる。そして、作ってしまった。




人類あるある、にテンションが上がっていました。




2015年4月19日日曜日

私が出会った芸術家たちと、まとまっていない自分

今、私が東京でしていることの1つは、

美術館、博物館、科学館、ギャラリーなど年間100件を目標に回ることです。

何かを伝えたい、表現したいと生きている人たちが
どんな手段でどう考え行動しているのか、結果どんな作品が生まれきたのか、知りたいからです。

芸術とは必ずしも生きていくのに必要でないものです。
それなのに、そこに自らを費やす理由と手段を知りたいからです。


今現在約30か所です。
いくつかわかったことがあって、そのうちの1つが、
芸術家はみんな、ただどうしようもなく好きなことを、とことんつきつめてるんだってことがわかってきました。


それは当たり前のことと思われるかもしれませんが、
私は前までは、芸術家とは世の中に訴えたいことや、
自分の中から溢れるものを表現したい人なんだって思っていました。
私は自分の中から出てくる表現したいものがない、
だから私は芸術家ではなく職人だ、と思っていました。
肩書はどちらでもいいですが、どういう生き方がしたいかということです。


そして、結果を求めなくたって、心から好きでこれはいい!と思えることをやり続けてみたいと思いました。北野武監督の映画「アキレスと亀」のような結末でいいんだと。


たぶん、人生の最後の最後まで、
私の活動をずっと見守ってくれているのは夫で、
その夫に看取られて死ねたら、幸せなんだろうなって思うのです。


でも、今日夫にこれから私がやろうとしていることを伝えると、
まだ私は結果を手放せないでいる、みたいです。


結果なんていらない。
好きなことを突き詰めていけばいいだけ。
頭では分かっているように思えて、簡単なことに感じますが、
実際に結果を手放すって本当に難しいです。



私がこれまでも、これからも大切にしていきたいことは、
すごくシンプルなことです。


ただ私はその人の気持ちや想いに触れ、
その人がどんな自分でいたいのかを見つけて、
それを写真でフィードバックしたいと思っています。


人が活き活きと話している時の、その表情が好きだし、
その人がどんな人生を生きてきて、そして生きていくんだろう?と思い、
その人の感じ方みたいなものについて、
耳を澄ませるのが好きです。


その人を一緒に探険していくことにワクワクします。


私は何も話さずに本当にいいと思える写真を撮ることができません。
言葉の数は人によって違いますが、
話をして、そして、触れることができた人は、
自然と撮影が終わった後、笑顔になっていて、
キラキラしています。


うまく言葉で表現することができませんが、
たぶん、そこにはその人と私が共有できた時間があります。


そして、その人の魅力の余韻みたいなものが私の中にずっと残っています。


こういうことすべてがすごく好きで、
一生かけてこれをやりたいと思っています。


ローレフォトとか、技術とか、特別なものとか、
そういう技みたいなことを突き詰めたいわけでなく、


そんなすごくシンプルなことなんです。



でも、好奇心旺盛なので、色々盛り込みたいってつい思ってしまいます。
色んな世界の新しい価値観、沢山のヒントに出会ったので、
せっかくならそれを自分の活動に取り入れたい、
もっと感動を作りたい、
そしてよく悩んでいます。今も答えがわからず悶々としています。


依存心が強い私は、今日もどこかにヒントはないかと、
本屋さんに行きましたが、
テクニカル的なことではないと気づき、
伸びそうになった手をやっとひっこめました。



今、私が求めているのはテクニックではない、
自分の気持ちが本当に求めていることを、具体的にちゃんと進めることです。



これまで大阪でずっと一人で活動をしてきました。
東京に来て、びっくりするくらいの素敵な人たちに出会えたので、
そして、自分も飛べるかも!!という気分になったのに、
まだ何もできていない自分がここにいます。



インプットだけでなく、ちゃんとアウトプットがしたいです。








2015年4月16日木曜日

イギリス映画の「おみおくりの作法」を見てきました。

何も知らない人の、いまはもう、ここにいない人の写真。
死者のアルバム。それは、何も語らないけど、
その人の人生をそっと想像させてくれます。

これまで私が撮った人も、それから亡くなられていることがあって、
家族や娘さんが訪ねてださったたこともあります。

先日も娘さんが来てくださって、
参列した方々が写真を見たときに、
本当に母そのものだと言っていたと、
伝えてくださいました。

そうやって生前に撮られた写真を、
葬儀用の写真とよく言いますが、
私は亡くなられた本人が皆を見送る写真だと思っています。

その方の想いが、皆さんに伝わるといいなと撮っています。


確かに写真を撮った時は私の前で生きてた人が
もう、いてないなんてちょっと想像できません。
写真だけを見ると、その時の様子がありありと思い浮かぶからです。
年齢も若い方もいらっしゃいます。


この映画で主人公が集めて来た死者のアルバムを通じて、
死者に寄り添うような気持が、静かに響きました。


2015年4月11日土曜日

大阪で作品展のご案内

本日~大阪の池田市「緑のセンター内ギャラリー」で、作品を展示していただいています。
毎年、本当に貴重な機会を頂いています。ここには、なんと無料の動物園、植物園、散歩コースもあります。よければカメラを持って遊びに来てください。

また、ローレフォトには興味があるけれど、スタジオまで見学に行くのは遠い、と思われている、作品を見たことがない方々に、この機会に是非ご覧いただけたら嬉しいです!※現在東京で活動中のため、展示会場に私は常駐しておりません。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□展示会のご案内■□■□■□■□■□■□■□■□■□
『寅貝真知子作品展』
油絵のように人物を描く幻想的な写真ローレフォト
期 間 4月11日(土)~4月27日(月)
時 間 10:00~17:00 ※最終日は15:00まで
会 場 池田市緑のセンター1階ギャラリー 入場無料
内 容 これまでに撮影したローレフォト展示
場所:池田市緑のセンター
アクセス:阪急池田駅~阪急バス『五月丘小学校前』北へ約50M
問合せ:080-5305-4506(寅貝)
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2015年4月10日金曜日

コラム2015.4.6

女性を楽しむライフマガジン、PHで写真についてのコラムを書くことになりました。

写真と出会ってから、私は自分の人生がこれまでの何倍も豊かなものになりました。日常生活で写真をもっと楽しむアイデアや、私がずっと思ってきた写真と、それがどう人の心に作用していくかについてを、発信していきたいと思います!


今回のテーマは、「恋」です。恋する気持ちを桜にのせる3つの撮影方法。



恋する気持ちを桜にのせる3つの撮影方法

2015年4月8日水曜日

記事掲載のお知らせ2015年

先日の恵比寿Motelでの展示会場で取材を受けて、
全国の色々な新聞で、私の活動について掲載していただきました。

今を綺麗に残すだけでなく、
写真はその人のこれからの気持ちに作用するものです。

本当にその人にとって価値のある、支えになっていける写真について、
考え、伝えていきたいと思っています。



・ 産経新聞 3月26日 掲載

・高知新聞3月23日

・東京新聞3月15日


・京都新聞3月13日

・神戸新聞3月17日

・沖縄タイムス3月14日


・新潟日報3月13日